男優に動きに完全に合わせてくる椎名りくを見ていて、最近のFAを考えていた。男優の怪演の少なさが近年のFAを普通のAVにしてしまっているのだろうかと。私は80年代のFAを知っている。犯罪臭たっぷりで他社をぶっちぎりで超えていた。極小の反転モザイクは時折ズレて、少し見えることもあった。その後は薄いモザイクに移るがそれでもがんばっていた。犯罪レ●プ物はその設定から中出しが基本だった。体を全身密着させて激しい果て方をする。つまり、レ●プのFAであり、戦場での凌●のFAであり、昭和エロのFAであった。ところが近年のFAは、すべては男優の動物臭のなさが災いした、抜けないのである。港雄一張りの俳優が出てこない。「動物的男優」は甲斐太郎・山本竜二たちだったが、今では危ない目もせずむしゃぶりつくこともしない男優が占めている。監督もそこまで求めることをしなくなっている。この作品を見ているとそれを感じる。巧い男優にかかると女優はおもちゃのように「激しく壊れていく」のである。そこまで出来る男優の発掘が必要なのである。
FAプロの作品は総集編かそうでないか、判別が難しい。これも御多聞に漏れず総集編だった。内容もさることながら、そういう意味でも損した感が強く残った。
オムニバスなので、全てOKというわけにはいきません。しかし、真島みゆきと友田真希などは、すばらしいできですね。みて損はないと思います。
他作品の寄せ集め版。いずれもタイトルから抱かせるようなイメージには追いつかない不完全燃焼な内容。塚本の作品だからワンパターン傾向も強い。娯楽目的で見るのならよいが、SM作品としては価値がない。