彼女が友人と浮気していた。打ちのめされるハジメに声をかけたのは、彼女の隣の部屋に住む小説家・メアリーだった。慰めてあげる、とメアリーに言われるままセックスした二人。彼女が浮気旅行から帰ってくるまでの三日間で、二人の距離は急速に縮んでゆく。恋人みたいな会話。恋人みたいなセックス。でも、二人の世界はドアによって隔たれている。一つ選択が違えばありえたかもしれない別の人生。選択肢の数だけ、無数の彼女が存在する─並行世界(マルチバース)×橘メアリー、ついに開幕。
何となく、こんな感じのコンセプトで、こんな感じのテーマで、ということは伝わるのですが、監督として伝えたいことが何も伝わりません。何か、モヤモヤした思いみたいなのは感じますが、理解が追い付いてないですね。朝霧浄監督お得意の演出が全て詰め込まれてる構成で、お姉さんとのお遊びエッチ、呑みからのイチャラブエッチ、飲食からのフェラとパイずりとごっくん、しっとりラストエッチで演出される3本番+1なのもAVとしては、充分。感覚としては、理解は出来るのですが、何故、この関係性で、このエッチで、この展開で、このオチなことの理由や意味が、しっくり来ないのですよね。何となく、気になる点を書きます。タイトルから感じる感覚とドラマで展開される感覚がズレてる気がすること。タイトルからすると、彼女が旅行に出た隙に隣のお姉さんとセフレ化という感覚なんですよね。浮気する気は無かったけど、お姉さんとの関係を通じて、彼女との関係を見直して決断する的な感じで、お姉さんとの行為はエロ全開で、終わってからの合間のドラマ的展開で、何かを学び悟って行くみたいな。彼女の浮気発覚で、流れが総崩れみたいな感じがしていて。例えば、彼女の浮気旅行が過去に発覚したものの許してからの今回の旅行で、送り出したものの不信感を拭えないとしたら、お姉さんとの関係で、価値観の変化が起き、彼女との別れな流れが映えた気がしますが…このズレが一番大きかった。次に、ゴムの存在意義の適当さです。最初の絡みはゴム着用、以降は生ハメ中出しですが、切り替わる演出に気付けませんでした(そもそも有りますか?)。生ハメ中出しへの躊躇いの無さが、物凄く違和感として残っています。最後に、橘メアリーさん演じるお姉さんの服装が下着を含めて、綺麗さも可愛さもエロさも総じて低かったことです。あんなに、髪留めを外して、メガネを外して、髪を手櫛でほぐして、綻ぶ笑顔で、呑みに誘うメアリーさんにキュンキュンしたのにも関わらず、全てがメアリーさんの映えになってなかった。何か、監督が無理してなければいいと願います。