いつの頃からだろう、夫は私を女として見ていない。気づけば私も夫にそういうことを求める気持ちを忘れていました。夫とは、もう10年していません。
出前店員と客の不倫なんて言うと、昭和くささすら漂ういまさら感が強い作風に思えるが、最初のドラマ部分でいきなり自分がオスに狙われるメスであることを意識する台本が作品の方向性を個性的なものにしている。じゃない方の吉村さん演じる中年男も、心臓を患って死を意識したことをきっかけに、後先のことは考えない刹那的なオスの本能に生きる台本が分かりやすい。世間体や人間関係のしがらみに縛られた人生を送ってきた男と女が、最初のセックスは外射にまだ理性が残ってるところから段階を経て、最終的にオスとメスに返る後半の中出しセックスまで一本筋が通ってて、最後はメスに種付けして死んでいくという、まるでひと夏を生きる虫のようなオスの儚さが、生き物の本質を浮き彫りにしてるようでドラマ性が高い。夜、夫の眠る家を抜け出して男に抱かれに行く演出も高評価。妃ひかりは冒頭、もう少し女として枯れた感じから少しずつ女になっていく感じが外見の演出としてあってもよかったと思うけど、ドラマ的な演技はもちろん、最初のセックスの背徳的な挿入シーンから最後の受精感のある中出され演技まで、カラミ的にもやり切ってていい仕事してる。中出し前と中出し後で、人妻の見た目や雰囲気に何の変化もないオチのなさとか、オスの本能なら人妻を夫から勝ち取るという競争原理が分かりやすくあっても良かったんじゃないかとか、「岡持ち」というアイテムにもう少し筋書きに絡んだ意味合いを持たせられないかとか、まだ掘り下げられそうな不満がない訳じゃないけど、予想してたよりは一捻りしてあったドラマ性の高さが犬神涼監督に期待してたクオリティで、ちょっとオマケ気味の星5つ。
大好きなヒカリさんの最近の作品(2024年)をセールリストから見つけ購入した。相手役はヨシムラさんだ。この人も優しい田舎のおっさんからヤーサンまがいの女好きまでこなすベテラン男優だ。令和のこの時代”ウーバー何とか”でなく手運びの岡持ち、ヨシムラの家もまるで昭和だ。今作品に限らず古民家がよく出てくる。個人的に嫌いではない。夫は自分を女として見てくれなくなってもう何年にもなる。一方出前先のオトコは”私をオスの目で●すように見ていた”普通~ぞっとしたわ~で終わってしまうが、ヒカリは女として見られて、まんざらでもない。しかも食器をちゃんと洗って返してくれる良い人。出前の途中でなく、退院後のお見舞いに部屋にあがってしまう流れが良い。~どうせ死んでしまうんだ~とヨシムラ・テク炸裂だ。バキュームクンニのブルブル音が大きいのでご注意。30分すぎあたりから舌をからめるようになり、~やさしいヨシムラさんに戻って!~奥さんは思ってた以上にスケベな女だネ~そんなコト言わないでぇ~40分すぎから悦ぶ声が変わってくる。この後のヨコイレ(背面側位)が素晴らしい。完堕ちだ。別の日、自宅でコッソリ使っているディルドを持ってこさせる。深めのガードルパンティもヨシムラの好みで指示したのだろう。別の日、旦那が寝てからヨシムラの所へ。歩いて何分もかかるだろうに、チャイムを押してしまう。あまりハデな体位はでてこないが、地味な出前パートの奥さんが久しぶりの性愛で、忘れかけていた女としての悦びをかみしめるという素晴らしいヒカリさんの演技力を堪能した。