兎ちゃん、責任持って育てます。今にも潰れそうな古い借家に人付き合いが苦手な男がひとり、ウサギの育種家として暮らしていた。社会と上手く付き合えない焦りや、孤独感、満たされることの無い性欲……。澱んだ心の中で男はありえない妄想を育み続け、救いを求めて想いを馳せた。「僕だけを愛してくれる可愛いウサギ。君が人間だったらよかったのに……」 叶うはずのない願いだった。しかし奇跡は起きた。ウサギたちは突如バニーガールに姿を変えて男に優しく微笑んだのだ。愛したウサギたちとの甘い生活。男の心は満たされたはずだった。しかし現実は厳しく、男は生活のために彼女たちを売り渡すことになってしまう。罪悪感と後悔、身を引き裂くような寂しさに耐え切れず、男はウサギの前で三度奇跡を祈る。‘育種家は辞める。もう君たちを売ったりしない、必ず幸せにする! だから、僕を助けてくれ…!’ これは夢か幻か。どちらだってかまわない。ただ飽きるまで君を抱いて眠りたい。現実と妄想の狭間で生きていく。寂しい男が望んだ白昼夢。その飼育と偏愛の記録、第三話。
SODstar時代のキャンプのやつとかホイホイ系の素人物とか、アドリブ演技は上手いなと思ってたが決められたセリフでの芝居も達者だな。どちらかというと地味でブサカワだと思ってるが、こういう子は妙に芝居が上手い子がいる。芸能人でいうとサブカル系とかいわれる謎勢力に属する。アタッカーズやムーディーズ、ながえスタイル等の本格ドラマに出ることなく引退してしまったのは残念。この作品は鶴の恩返し系のジャパン・トラディショナルな王道ファンタジーで、ササニシキ監督のシリアスとコミカルが同居した世界観も嫌いじゃないんだが、いかんせん、魚眼レンズみたいな歪んだ絵作りがどうにも最悪だった。異様な精神世界を表現するためにパースをかけてるのか知らんけど、これ芸術作品じゃなくてAVだから。