酒井さんと里中さんはわかったが、他の人は顔と名前を一致させることができなかったのが残念。 わざわざ終わりに女優さんたちがヌードでダンスする映像まであるのだから出演者名を入れてくれたら良かった。出演者の中では防空壕の中で妻子持ちの医師と不倫するヒロインがビジュアル的には好みだった。兄嫁の自慰(酒井さん)・・・基本的には中谷くららさんが出演した「嫁の肉体を共有する一家」の上の義弟のパートと同じ話。 酒井さんが悪いわけではないが酒井さんがグラマラス過ぎて「現代女優が演じている当時の女性」みたいな雰囲気になってしまったので中谷さんの方が役に合っていたように思う。(中谷さんの方が人妻だが兄との結婚生活がごく短期間の成熟しきっていない日本体型の女性の雰囲気が出ていた)
第一話の女優さんが美乳首で好みのタイプだった。蚊帳の中のSEXなど昭和初期の雰囲気がよく出ていて郷愁を誘う。ハードコアではないが作品全体に淫靡さが漂っていて好評価。
「兄の自慰」=夫の出征から1年。残された嫁(酒井ちなみ)は、夜ごと夫の写真を見ながら新婚時代の激しい情交を思い浮かべながら、自慰にふけっていた。そんな時、夫の弟に召集令状が届いた。夫の両親は、義弟の出征前に異性との情交を味わわせてもらえないかと嫁に懇願する。嫁は夫に済まないと貞操を守ることを優先し、衛生サックもないことを理由に拒もうとするが、両親にもし子供ができても大丈夫だと説得され、子種欲しさと性欲の充足、義弟への餞として身体を任せることを決心した。蚊帳ごしに濡れ場を撮影する等雰囲気のある映像に仕上がっており、「世間によくある話し嫁の肉体を共有する一家」でも描かれたテーマを大きく膨らませている。
万緑の農村地帯を舞台にした短編集(全8話)。各エピソードは、走馬灯のように浮かんでは消える記憶の断片みたいであり、長さも重さもみな違う。たぶん僕らは、ヘンリー監督の頭の中を覗き見ている格好なのだろう。未成年の姉弟が陽光を浴びながら川で睦み合う様子を眺めていると、眼前の禁親相姦のおぞましい現実が次第に甘酸っぱい夢想に感じられるから不思議だ。人の心の働きは、辛い戦時体験でさえ時に懐かしい思い出に変容させる。本作の映像にもそれと似た作用があるのか。監督や中高年にとっては少年時代のノスタルジアだろう。一方、高度成長以前の古き良き昭和をしらぬ世代の目には、白昼夢のようなファンタジアに映るのか。