今回の主役は管野しずかさんではありません。一人のAV男優です。ですから、管野さんがCDを聴いて、今までにないくらい卑猥になって、ドロドロのセックスをする…というのを期待してはいけません。いや、確かに彼女はCDを聴き、別の女優さんとレズを披露しますが、それは冒頭の10分以内で終わってしまい、あとは彼女らは催●術がかけられた男優を、攻め続けるだけになっています。ある意味いつものシリーズと逆転した作りになっているのですね。ですから、管野さんがCDを聴いて淫らな本性を現して…、といつものシリーズの流れを期待すると大きく裏切られます。絡み自体は悪くはないのですが、正直だまされた感じはぬぐえませんでした。あとは皆さんの好み次第だと思います。
収穫は菅野しずかがかわいいかったこと。この子を今まで過小評価していたかもしれない。それ意外に価値はない。片山を再教育するというアイディアは良い。しかしトラウマを無事克服したあとそのまま、また3Pをやらせるとはいったいどうゆうつもりなのだろう。昔の彼であればここで必ず何か仕掛けた。VHS時代、彼の映像は切れ味が凄まじかった。1秒足りとも見逃せないという緊迫感に満ち足りていた。視聴者にも高い集中力を要求するのである。後半「早送りしても構わない映像」を見せつけられて代々木忠という映像作家はもう死んだのだと痛感させられた。今はまるでテープと女の子におんぶに抱っこである。あれほどまでに嫌悪していた予定調和に身を委ねている。かの時代、彼の新作を待つユーザーは楽しみで仕方がなかったに違いない。その高揚感はもう味わえないものなのかと思うと、なんだかもの悲しい気分になった。