大学を卒業して、今の会社に就職しました。最初は営業部に配属されましたが、経理部に異動する事になって….大島さんと一緒に働き始めたのは異動してからでした。優しい上司でした。一緒に働けて本当に嬉しかったです。父親のような存在だった大島さんを異性として意識するようになったのはいつからだったかはもう憶えていません。他の男性を好きになろうとした事もあったけど…他の人ではダメだったんです。
桜もこが、ビルの屋上で風に吹かれながら、上司との日々を回想する形式でドラマが展開する。慕っている上司が再婚することになり、「それまで、思い出作りに・・」と上司と関係を結ぶ。思いを遂げてSEXした翌日、「昨日はゴメン」と言う上司に、「えっ?楽しくなかったんですか」とヒロインが強い口調で返す。そこには後悔も後ろめたさもない、潔さと割り切りがあって、実に気持ちが良い。人生とかけじめなどについて、いろいろと考えさせてくれる作品だ。たぶん、大抵の人は時間の流れるままに漫然と生きている。でも時間は有限で、人と人にはいずれ別れが来る。だから一時一時一瞬一瞬を大事にする、「一期一会」の考え方があるのだ。ヒロインの桜もこは、実年齢がアラサーでありながら、顔立ちがアイドル風でもあり熟女っぽくも見えるところが不思議。そこが、ファザコン気味の本作ヒロインにハマっていて、ファンタジーさえ感じさせる「大人のドラマ」になっている。