「これが最後の最後ネ…。」清美は淋しそうに笑ってベッドの方へ歩いて行った…。ビデオ界に、またひとつ伝説が生まれた!!
本作はAVというより東清美と婚約者であるAV男優の臼田健治のプライベートセックスを含むドキュメンタリー記録映画。臼田は本名の清司で呼ばれ、清美は男優としての臼田ではなく婚約者としての清司相手に全編生本番で演技ではない真剣なセックスを見せる。清司は一部を除き彼女である清美を大事に抱いており、清美も何回かダウンするほどの本物の絶頂を含めて演技くささが無い。素晴らしかった点1.清美の何回か泣くシーン清司との別れの再現シーンで当時の辛さを思い出して、慣れないオナニーでやっと逝った後、最後のシーンで清司と一緒に逝って全てが終わった時、全てが清美の素顔であり、視聴者は一人の20歳すぎの女性の内面を覗き見るドキドキ感を味わうことになる2.飾らない真実清美と清司は順調にここに至ったわけではなく、清司が他のAV女優に惹かれて清美に別れを告げたり寂しさで清美が他の男性と同棲したりが隠さず語られる。また清美の初体験の出来事が語られ、別名で本番をした時に性器に傷を受けたことを含めて清美にセックス(本番)に対する嫌悪に近い苦手意識を生んだことを感じさせる。3.清司の嫉妬清美は売れっ子のAV女優ゆえに本番は無いにせよ、清司以外の男とキスや愛撫、フェラやクンニで多く絡んできた。男優であれば当然割り切ったはずである。しかし最後のセックスシーンで「日比野と絡んでもこんなに濡れるのか」、「やってただろ」、「時々入れちゃったりしてただろ」と小声で何度も囁いており清司の暗い嫉妬心が滲み出ている。この後の非常に激しいバック突きは清司の嫉妬の爆発に感じられる。清美の「やってない」「本当に」という返答も感じながらの絶え絶えのものであるゆえに真実味がある。これらがあまりに自然なため普段のプライベートのセックスもいつもこのようなやりとりをしているのかと思わせる。惜しい点1.せっかく全編生本番であるのだから最後のシーンは中出しの方が良かった。これから結婚するのだから、最後は中出しで妊娠を期待する締めくくりにした方が二人のつながりをより強く示せていたように思う。2.清美の嫉妬をもっと表現してほしい「こうやっていつもビデオの女の子を抱いているの?」というセリフはあるが清司ほどの暗さを感じない。清司の他の女とのセックスに対する嫉妬をもっと強く(それこそ涙を流して)訴えてほしかった。
この作品ではないけれど、東清美さんが廃線らしき線路をつたって遠ざかって行くラストシーンが、今も印象深く脳裏に収まっている。あの頃人前でお乳やお尻を出すようなおバカな娘だったかも知れないが、その眼差しには他の演者とは何か異なる、誰にも汚すことのできない凛とした輝きが宿っていた。ここに記しても詮無いことだが、願わくば清美さんが今も元気で幸せな日々を過ごしておられますよう…音声を消して、代わりにZeppelinを聴きながら記す(2025/2)