官能詩の朗読に濡れ、被虐の妄想に耽る美淑女。月光が貞淑な女躰に倒錯夢を見せるのか…。挑発した男たちに淫縛され、痴態を鞭や蝋燭で激しく嬲られ、羞恥心を抉りだされ、辱められるほど、胎内で激しく湧く淫蕩な血潮…。恍惚悶絶の縄虐狂宴!!
抑揚を抑えたバイオリンの響きと共にアンニュイな女の秘められた背徳の欲望を見事に表現し切っている。西欧風貴族的な場面設定も良く、どこまでが現実でとこからが幻想の世界なのか,その境界がわからないほどに、作品にリアリティが感じられる。梶田さくらも,好くその雰囲気を醸しだしており、激しく悶え求める被虐の悦びをハードなプレイで演じていたる。シリーズのなかでも、森川いずみや原田ひかりのように女優に頼らず、最も監督の力量を発揮した作品である。個人的にはこのシリーズの最高作品だと思う。
緊縛姿は大変美しいと思います。でもこれだけで抜くのは無理。別作で興奮する素晴らしい演技見せていただいたのに、本作はがっかりしました。まあ、かなり以前の作品ですし、博物館の展示品と思って見ます。