耽美派責め縄縛師奈加あきらの縛り世界。千変万化する一条の縄絡み合う数条の縄を巧みに操り、女体を艶美に、凄愴に縛り上げる日本独特のSM情趣。被虐と嗜虐の愉悦の原点、官能の原点を見つめる。第八回は、まさしく「責め縄!」の原点直視。豊満な女体を過酷なまでに縛き上げる愉悦、尚もそこに陶酔する女性のM性は!?…活写堪能。
奈加の独りよがりなつまらない縛りには辟易させられるが、カメラも編集の仕方も悪い。「縛り方」のマニュアルビデオじゃあるまいし、奈加の手元や足のアップや縛っていく過程をず~っと映してどうなる!縛ったあとの「責め」も、無駄なシーンが多く見どころが少ない。30分にまとめて充分な内容である。
今回の奈加氏のテーマは、沢山の縄をかけることに徹しているようだ。麻縄やしゅろ縄を用いて、肉付きの良い山本さきの肢体に、細かく縦横に縄がけしている。その結果パッケージ写真のように、ハムか芋虫のようになるが、果たしてこれが美しい、またはエロチックといえるだろうか。胸のあたりは良いとしても、腹から下の縄の殆どは無駄に見える。縄というものは、縛られた人の自由を奪うという実用性から離れると、嘘っぽくなり、美しくも無くなる。折角の両氏の頑張りに水を差しては申し訳ないが、次回は縄を大幅に減らして、急所だけをきちんと縛った縄悦を見せてもらいたいものだ。 85点