古びた家屋に乗馬服の女が吸い込まれていく。長い廊下を抜けるとそこは異界・切腹ショーの舞台であった。腹に刀を刺し、おびただしい血と内臓を露出して苦悶する女。それをじっと監視する淫鉄老人。女が断末魔の悲鳴をあげて果てると老人はピストル自殺するのであった。「満州帝国も幻想。大日本帝国も幻想」であった。女の鮮血と内臓に託した幻想は亜細亜号の轟音とともに大陸の彼方に消えて行く。狂気か幻想か、赤い血潮に彩られた地の果ての夢が再び蘇る。
興味本位で初めて切腹作品を見ました。 女優さんの演技のリアルさに圧倒しました。 女優さんの表情がもっと鮮明に映し出されているともっとよかったです。 初めに刺す部分でもっと大量の血が出ればもっとリアルだったと思います。 とても心に残る作品に思えました。
腹に刀を刺しおびただしい血と内臓を露出して苦悶する姿は圧巻。演技とはわかっていても倒錯した世界に引きずり込まれ現実か幻想かの区別もつかなくなるほどです。女優がもう少しという気もしますが後半はそれも忘れてしまいます。