出征した兄の戦死公報が届き、悲しみにくれる兄嫁と、それを慰める弟。やがて二人は結ばれるが、事態は思わぬ展開へ…ヘンリー塚本が描く昭和エロスの新作!
収録内容が、兄嫁 肉欲の匂い漂う昭和 だけなのが、良かったです。江波りゅう さんは、スタイル良く、魅力あるお顔で、冒頭、りゅう さんが、一人でするシーン良かったです。
これは昭和22年から45年経った時点での男性の回想。(1992年頃65歳の私の回想という設定があっる。 現在彼は存命なら90代後半ということになる)運命のいたずらで公然と夫婦になるはずだった二人は結局表向きは結ばれることはなかった。 男性も数年後にこの家を離れ妻を持ち子どもにも恵まれる。 一方で3歳上の兄嫁とは今に至るまでこっそり逢瀬(年に何回もできないだろうが)を続けていると独白。(主人公の母と兄もとうに死んだ)「きれいごと」では済まない人間の営みを大事にしながら人生の終盤まで続けている。(もちろん、相互の尊重というAVにしては珍しい人生の送り方が描かれる) 主人公は幸せな人生と述べているが兄嫁にとっても主人公がいたおかげで必ずしも不幸一辺倒ではなかったのではなかろうか。後、この2人とは別の人物のセックスが登場する。 当初は「本筋に関係ないだろう。 量と時間の水増しか?」とも思ったが、やはり「きれいごと」では済まない人間の営みの話ではある。 そういうきれいごとでは済まないことをせざるを得ないのが人間で、この当時ではそういうことが起こらざるを得なかった。 墓場まで持っていく人もいたのかもしれないという雰囲気を作る演出の一環ととらえることができる。
レビューコメント傑作かも知れないですね。女優の役も素晴らしかったです。